[BLACK SMOKER]がお贈りするエクスペリメンタル”BEAT”ミュージックシリーズ!!!!!

暮れ行く日々にぽとりと落っこちてくる耳なりのようなメロディと、
うわごとのような歌詞に喜怒哀楽をごちゃまぜに包んで回るHidenkaのメリーゴーラウンドの入場券だと思っていただいてまず間違いはない。
グルグル回るそのメリーゴーラウンドに平衡感覚を失うと、目の前にはチャクラへの入り口が！そこをくぐってまだ見ぬ音楽と交信するHidenkaの自分音楽イタコ・ワークスTengoku Plan Worldの行き先はHidenkaにすらわからない。つゆほどもない世の中への感情移入、
理に落ちる音楽やリップサービスに成り果てた音楽には軽く一瞥をくれて、握り締めたTengoku Plan Worldの片道キップはHidenkaの
手の中でクシャクシャになったが、目の前に広がったサイケデリックな景色は、ささくれ立った心も自堕落な心もすべてを飲みこんだ。誰かがムダ口だとか負け犬の遠吠えだとかいうなら、それはそれでしかたがない。そこに嘘は一つもなく、ただただ音楽が広がっている。それだけのことだ。

全てが過ぎて一人気がつけば、白んでいる空に音楽は消え行く。
その消え行く瞬間を一つ一つたぐり寄せてHidenkaが立てた爪の
あとが『Midnight Stone Wash』だ。命を回すHidenkaとTengoku Plan Worldのメリーゴーラウンドに終わりはない。

　GARBLEPOOR!が〈BLACK SMOKER RECORDS〉デビューを果たした経緯からして、レーベルそしてTHINK TANKの首領であるKILLER BONGが、グループのブレインであるHidenkaの才能に惚れ込んでのこと。ジャンルレスなセンスには定評のあるKILLER BONGを唸らせたというこの事実からも、Hidenkaの稀有な才能がうかがえるというものだ。

　過去にも〈Tengoku Plan World〉名義でCD-Rを断続的にリリースしてきたものの、オフィシャル・リリースは本作『midnight stone wash』が初めてとなる。GARBLEPOOR!『PAGE TWO』の流れをくんだ、雑食ヒップホップが展開される濃厚な1枚だ。